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2017/11/27 社員教育スキル
新人研修総仕上げ!新入社員の入社前に2~3年目社員に確認すべき5つのこと

4月入社の社員もすっかり会社になじみ、戦力となりつつある2月から3月。本年度入社の新人研修も終了し、次の新入社員受け入れのために多くの時間を割いている会社が多いでしょう。そんなタイミングで? と思われるかもしれませんが、次の新人が入ってくる前に、本年度入社の新人研修の総仕上げとしてフォローアップ研修を実施するのがオススメです。

4月に新入社員が入ってくると、おざなりになってしまいがちなのが現・新人です。新入社員のフォローに追われて、2年目社員も他の中堅社員と同じように扱うことになってしまうのはNG。新人時代が終わったとはいえ、まだまだ20代半ばになるか、ならないかの若さです。2年目ルーキーとして身に付けておいて欲しいことを新人研修の総仕上げとして、フォローアップ研修で確認しましょう。

その確認ポイントとなる5つのこととは?
 

1.まずは1年の振り返りで成長を確認

新人研修を経て、現場に配属され、そろそろ責任ある仕事も任されるころ。1年を振り返り、どんなことができるようになったのか、フォローアップ研修でその成長ぶりを確認します。新人のうちは日々の仕事に流されがちです。改めてこの1年を振り返ることで、自分自身の成長をしっかり認識する機会にします。

こうした振り返りをとおして、得意分野、不得意分野を知ることもできるでしょう。自分がどんな仕事を任されているのか、それにはどんなスキルが必要なのか、今ひとつわかっていない新人もいるかもしれません。新人研修の総仕上げとして、冷静に現段階での自分のスキルを把握することで、さらなる成長へとつなげます。
 

2.2年目の離職を防ぐ帰属意識を確認

周りの環境、他社の状況も垣間見えてきて、離職率も高まるといわれる2年目の社員。若いうちは特に、あれこれ目移りして、隣の芝生が青く見えるようなことも多いでしょう。せっかく育てた2年目ルーキーです。やっと戦力になるようになった時点で離職されてしまっては新人研修での苦労も水の泡。こうした離職を防ぐため、会社への帰属意識を確認することは有効です。

帰属意識とは、ある組織に所属しているという認識を持つこと。その場における自分の役割を知り、必要とされていることを実感、仕事にやりがいを感じることができていれば、おのずと帰属意識も高まるでしょう。会社にとって自分は価値のある人間で、存在意義があるということを確認してもらうことでも生じやすくなります。自分は会社から大事にされていることを知ることで、仕事への張り合いや、やる気も高まるでしょう。
 
メリットを感じさせて帰属意識を高める
こうした帰属意識を高めるには、会社として個人にいかにコミットメントしているか知ってもらうことも重要です。福利厚生や昇給システムなど、自社ならではの物的メリットを、こうしたフォローアップ研修で周知します。仕事に追われて、福利厚生システムを享受する機会がなかったり、そもそも情報として知らなかったりすれば、活用するチャンスすらありません。この会社にいると仕事以外でもメリットがある、自分はそれだけ大切にされているということをフォローアップ研修で改めて認識してもらい、会社への帰属意識を高めましょう。
 

3.メンターに求められるスキルの確認

新人が入社してくると、2年目社員はメンターとして、会社にとっても新人にとっても大切な存在になります。新人研修総仕上げで確認しておきたいことの3つ目は、メンターとして新入社員、後輩を指導・育成していくためのスキルです。仕事に加えて、人材教育や人材育成といった分野のスキルを研修で確認、身に付けてもらいます。
 
言われた通りにやるから卒業!まずは中堅社員としての意識を持たせること
今後組織を引っ張っていく存在になることが期待される中堅社員には、言われたことをこなすだけではなく、若手を一人前に育てていく人材育成の役割が求められます。
そして部下や後輩を育成していくとなれば、自分がこれまで当たり前に意識せずにやっていたことや、感覚的にやっていたことを整理し、相手に伝わるように言語化する必要があります。

そのためには、まず自身の業務の棚卸しをさせておきましょう。こうした業務の棚卸し作業は業務を整理できるので、自分自身の仕事の質を向上させることにもつながります。自らの仕事を部下に振るという監督の立場になることを意識させながら棚卸しをしてもらうようにしましょう。
 
求められるフィードバック技術。褒める・叱るはタイミングと具体性
部下を育成していくうえで、業務へのフィードバックは欠かせません。このフィードバックを行う際に大切なのが、「褒める」「叱る」ですが、この2つには大切なポイントがあります。
 
 ■「褒める」ポイント
どの行動が素晴らしかったのかということを具体的に伝えることが重要です。また特に素晴らしい行動をした場合など、ほかのメンバーにも見習ってもらいたいことや、部下のモチベーション、やる気を高めることを狙う場合は、チームメンバーが集まる会議の場で褒めるということも有効です。
仮に結果が伴わなかったとしても、「ここはよかったと思うけれど、ここは改善の余地がある」というふうに、結果のみではなく、プロセスも見て具体的に褒めることが大切です。
 
 ■「叱る」ポイント
必要以上に自信を無くさせないよう、人前で叱るようなことは避けておきます。そして何がいけなかったのか、どのようにいけなかったかを具体的に伝えることが重要です。その際は、あくまでも冷静に、また客観的に行動や事実に対して指摘を行います。また、あまりに日をおいて「あの時のアレが……」と本人が覚えていないことを指摘されても、効果は薄くなりますので、悪いことほど、その場で叱るように心がけます。
 

口だけではついてこない!自らの仕事の取り組み姿勢が最高の部下指導!

部下を育成していくうえで、正しいことを伝えることは重要ですが、正しいからといって全てを素直に聞き入れてくれるとは限りません。このときに大切になるのが、部下や後輩との関係性、そして自らの仕事の取り組み姿勢です。

部下は上司、先輩のことをよく見て、自分がどのように振る舞えばよいかを考えているものです。信頼関係ができていなければ、いくら正しいことを言われていても、「あの人の言うことは聞きたくない」と反発されることもあります。また先輩がだらしなくしていると、部下も「ここまでは許されるかな」と、線引きを始めたり、見ていないところでサボったりと、業務態度そのものが悪くなってしまいます。

尊敬される上司先輩には言葉に重みが生まれ、ついていきたくなるもの。部下の教育、育成を行う立場として、まずは自分自信を客観的に捉え、部下から信頼を得られる人材となりえているかを考えることも重要です。


 

4.自己メンタルマネジメントができているかの確認

昨今、心の病を抱える人が増えています。体の健康と同様に、心の健康も日々の意識を変えることで改善できます。会社として正しい対策をとるようにしましょう。社員の意識を変えるためには、メンタルに対する正しい知識を身につけ、自分自身でメンタルマネジメントができるようになる必要があります。

メンタルタフネス研修は、ストレス要因を受け止めて正しく対処していく技術を養うことを目的としたものです。ストレスへの耐性は生来の気質によるところが多いものではありますが、訓練すれば誰でも向上させられます。社員の一人ひとりがストレスに対処する術を身につけることで、より前向きに仕事と向き合えるようになり、仕事の効率や業績アップを見込めるようになるでしょう。
 
▶ ストレスの原因は何かを理解する
メンタルタフネスな精神力を養うためには、自分にとってのストレスとはなんなのかを理解することが必要です。ストレスの原因について考え、なぜそれがストレスになるのかを考えてもらいましょう。

例えば、「上司に話しかけられるのがストレス」である場合、なぜそれをストレスに感じるのかについて考えます。上司の話し方が糾弾調であるからかもしれませんし、自分の成績が常に目標に達していないためかもしれません。また、作業を中断されるのが嫌だと感じているためという可能性もあります。

ストレスを感じる場面を思い出し、それがストレスになっている原因について分析してもらいましょう。
 
▶ 意識的にポジティブに考える
メストレスの原因がわかったら、次に、前向きなとらえ方や解決に向けてポジティブに動いていく方法について説明します。
売り上げがふるわないために上司から話しかけられるのが嫌だという場合、一歩踏み込んで、なぜふるわないのか考えてもらうようにしましょう。

上司に糾弾されるのではと委縮するのではなく、「この部分が原因で売り上げが伸びないので仕事のやり方を変えてみたい」といった提案をするなど、上司との話し合いは売り上げを伸ばすための相談をする機会であるととらえれば、ポジティブに受け止められるようになっていきます。
 
▶ 自己否定は行わない
自己否定ではなく自己肯定を積極的に行ってもらいます。
目標は達成していないが先月よりも向上したという場合は、目標に届いていないということではなく、努力によって売り上げが向上したという面に目を向けるようにしてみましょう。また、売り上げは横ばいでも新しい顧客を得られたのであれば、販路がひとつ広がったと考えます。

このような例を出して意識的にプラス面を探していくことで、気持ちの落ち込みを抑え、前向きに考える訓練を行います。こうした考え方の癖がつくと、上司に話しかけられたときもポジティブな受け答えができるようになり、ストレスの要因を減らしていくことができます。
 

5.将来を見据えた目標の確認

新入社員時代を脱した2年目以降、会社で今後どのように働いていきたいのか、目標設定をするとモチベーションが上がります。将来を見据えた目標設定の確認です。たとえば、さらに1年後はどんなふうに働いていたいのか、5年後、10年後は? など、自社で働くイメージに具体性を持たせます。会社における自分の姿の具体的な将来像は、未来に対するぼんやりとした不安を和らげてくれるでしょう。明確な目標設定は、仕事への張り合いにもつながります。
 
▶ フォローアップ研修での目標設定の作り方
2年目以降の将来を見据えた目標設定は、具体性に欠けるとぼんやりしたままになってしまうし、ムリをして作りこみ過ぎても逆効果です。また、個々人の資質やプライベートとの兼ね合いもあるでしょう。それぞれの社員が自分に合った目標設定をすることが求められます。

フォローアップ研修では、3年目や5年目といった中堅社員を招いて、会社でのポジションから私生活との両立まで話してもらうのもオススメです。同じ会社の先輩社員の実例は、自分の将来像に重ねやすくイメージしやすいもの。部署や社歴などなるべくバラエティに富んだ人選をするのが、イメージを広げやすくするコツです。
 
▶ 多様性のある働き方の重要性
目標設定をするにあたり、多様性のある働き方を視野に入れるのはもはや常識。2年目ルーキーはまだ若く目先のキャリアにこだわりがちですが、さまざまな状況に応じた多様性のある働き方を示すのも会社の務めといえるでしょう。結婚や出産、育児を視野に入れた働き方、転勤を伴わない働き方など、事情に合わせて働き方を選べる環境が用意されていることは、長く働き続けるには大切なポイントです。

将来の人生設計もまだ決められていない若い時にこそ、こうした機会に多様性のある働き方を知り、会社でのキャリアプランに役立ててもらうと良いでしょう。未来の多くの選択肢は、働き続けることへのモチベーションアップにもつながります。ダイバーシティの重要性を会社と社員が共有できれば、グッと現実味を帯びた目標を設定することができるでしょう。
 

2~3月中には「フォローアップ研修」で総仕上げを!

新人研修の総仕上げ、フォローアップ研修は、新人からの脱却を図りルーキーとしての自覚を促す、いわば儀式のようなものです。1年間の新人時代に別れを告げ、新たなる一歩を踏み出すための大きなきっかけになるでしょう。5つの確認事項を念頭に、ぜひ企画してみませんか?

実施のタイミングとしては、次の新人が入社する前、2月から3月がオススメです。機会あるごとに実施してきた自社の新人研修をまとめるようなカタチでも良いですし、上に挙げた5つのポイントをテーマにしても良いでしょう。肝心なのは時期を逃さずに実施すること。フォローアップ研修で新人研修の総仕上げとし、4月からの新しい期をスムーズにスタートさせましょう!
 

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